これは僕がPSO内で体験したお話です
僕はいつものように、PSOをネットにつなげ、遊んでいました
といっても、知り合いのほとんどはすでにPSOを引退しており
残っている者でも会えるのは、ごくたまにでした
(また、乱入でもしようかな・・・)
僕はチームに乱入するため、ロビーカウンターに話しかける
すると、ザッと多くのチーム名があらわれる
入りやすそうなチームを上から順に見て探していく
すると・・・・・
チーム お友達賃貸屋
(なんだこれ? お友達賃貸屋?)
僕はその妖しいチームを目にし、しばらく考え込んでしまう
(でも、なんか興味そそられるなぁ 入ってみようかな)
僕は興味本位でそのチームへと入っていった
チーム部屋に入ると、すぐさま声をかけられる
「ようこそいらっしゃいました。お友達をお探しですね?」
一人のlukという名のフォマールが
ショートカットを使用しているのかどんどん喋りはじめる
「どのような お友達をお探しでしょうか?」
僕はとっさにきかれ、戸惑ってしまう
「え、え〜と・・・・明るくて楽しい奴」
僕はよく考えもせず、適当に答える
「かしこまりました。しばらくお待ちください」
「え、あ、はい・・・」
どうやら、カードを検索しているようであった
そして、3分程経過したとき
「お待たせいたしました。今、呼びましたのでもうすぐ来ると思います」
「あ、はい。どうも」
(本当に友達を貸してくれるのか・・・なんか面白いなぁ)
sayotinさんが参加します。しばらくお待ちください
どうやら、その友達が来たようであった
「やっほ〜、sayotinで〜す。よろしくねっ」
sayotinというハニュエールは、僕が言った通り明るそうな子であった
「またのご利用をお待ちしております」
といい残し、lukさんは落ちていった
「ねぇ、ねぇ 君の名前は〜?」
「え、ああ。seigi です。よろしく」
「うん、よろしくねっ」
そしてこの日、僕とlukは3時間程チャットメインで楽しんだ
もちろん、カードを交換したことは言うまでもない
友達を貸してもらってから3日後
僕は、あの友達賃貸屋を探していた
別に友達がまた新しく欲しくなったわけではない
では、なぜ探しているか・・・それは僕にもわからなかった
いろいろとブロックをまわっていると、4つめの移動先で
探していたチームを発見することができた
僕はすぐさまチームへと入っていった
「ようこそいらっしゃいませ。お友達をお探しですね?」
あの時と同じセリフが繰り返される
「どのようなお友達をお探しですか?」
友達を探しにきた訳ではなかった。だから僕は言葉につまってしまった。
僕は何しにきたのだろう・・・・
長い沈黙の後・・・・・・
motokiさんが参加します。しばらくお待ちください
「おい、luk! 別の友達貸してくれ 前貸してもらった奴すげぇムカツクんだ。」
乱入してきたかと思ったら、ヒューキャストのmotokiはいきなり、そんなことを言う
しかし、lukはいつも通りに
「承知いたしました」
と答えた
それから3分後
「申し訳ありません。あなたの要望に合う人物は今この世界にきておりません」
どうやら、検索にだれもひっかからなかったようだ
すると、motokiは信じられないことを言い放つ
「あぁ!? いねぇだと? それじゃこの店の価値ねぇじゃん
っていうか、お前の存在事態無駄だな!!」
僕はこういう場面に何度も遭遇していた。
荒らしに乱入される経験を・・・・
そして、僕はそんな荒らしはいつも無視していた
だけど、なぜかこの時の僕は
「おい! 今の発言撤回しろよ!!」
と、頭に血をのぼらせキレてしまっていた
「は? 撤回なんかしね〜よ」
といい放ち、motokiは落ちていった
(なんだあのやろう・・・)
僕はとりあえず、lukに声をかける
「気にすることないよ。あんなやつの言ったことなんか」
しかし、lukは
「お友達はお決まりになりましたか?」
ショートカットを使用していた。
そして僕は思ったこの子には、感情というものがないのだろうかと
考えてみれば、lukはショートカット以外使ったのを見たことがない。
自分の言葉を発していないのだ
僕はそんなlukに耐え切れなくなり
「ごめん、今日はいいや。また」
といい残しロビーへと出た
ロビーへ出た僕は、sayotinを検索した
lukから紹介されたsayotinならlukのことを知っていると思ったからである
(でも、なんで僕はlukのことを知りたいんだろう・・)
sayotinがすぐ検索にかかる
僕は検索で会うを選び、sayotinがいるロビーへと飛んだ
ロビーへつくと、すぐさまsayotinを発見することができた
「sayotin、今暇?」
「あ! seigi君 暇だよ〜」
「ちょっとききたいことがあるんだけど」
「ういうい〜なぁに?」
僕は少し間をあけてから、lukのことを聞いた
そして、sayotinからの答えは・・・
「よく、わかんない」
「え?」
僕はただ驚くしかなかった
「lukちゃんってね。あんまりチャット得意じゃないみたい
あ、これは噂なんだけどね・・・・」
僕はsayotinの話を聞いて、いてもたってもいられなくなりlukのいる部屋へと向かっていた
sayotinの話によると、lukはまだネット初心者のときに
運悪く、荒らしに遭遇し暴言を吐かれ、それ以来だれにも心を開かないそうだ。
そして彼女が友達賃貸屋をはじめたのは
自分と同じ境遇の子を少しでも助けてあげたいという気持ち
からだそうだ・・・・
(ばかだよ・・・他人の幸せより自分の幸せ考えろよ)
チーム お友達賃貸屋
「ようこそいらっしゃいました。お友達をお探しですか?」
いつも通りの、なんの感情もこもっていないショートカット
「どのようなお友達をお探しですか?」
僕はそんな彼女を救いたくて、だからこう言うんだ。
「君を貸して欲しい」
お・わ・り
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あとがき
くさい・・・・・・・あまりにもくさすぎる・・・・
でも、こんな物語もたまにはいいかな
と思い書き込みました(笑)
そう言い放った僕のセリフに彼女は自分の言葉で答えてくれた
「嫌です」と・・・・・・・
THE END
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